日国友の会

かじち【家質】

読者カード 用例 2026年10月23日 公開

2025年05月02日 古書人さん投稿

用例:幸ひ二親は長崎の出生にて、藥種の筋をよく存たれば、親方にもらひし家をすぐに家質(カシチ)に入、仕付銀ともに錢本となし、〔同不出世の商人〕
『富貴の地基』 1774年 壮健翁 樋口万蔵
語釈:〔名〕江戸時代、江戸、大坂などの町方で、地主の借金の手段として盛んに行なわれた家屋敷の抵当。古くは、大坂でも、江戸でも、家屋敷の売買証文を用い、しかも売り主が借家人(大坂)、または家守(江戸)をして、当該家屋敷を占有する形式で行なわれたが、大坂では享保五年(一七二〇)以後、江戸では天保一三年(一八四二)以後、家質証文を用いることになった。家質権者は、優先弁済を受ける権利を有する点で、家屋敷の書入(かきいれ=抵当)と異なる。いえじち。

コメント:「かしち」の確例です

編集部:清音形の例ということになります。語釈冒頭に(「かしち」とも)と補うことになりますね。

著書・作品名:富貴の地基

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1774年

著者・作者:壮健翁 樋口万蔵

掲載ページなど:118ページ3行目(「通俗經濟文庫 巻六」、1916)

発行元:日本經濟叢書刊行會