日国友の会

ゼノンのぎゃくり【ゼノンの逆理】

読者カード 用例 2025年06月09日 公開

2024年02月26日 ubiAさん投稿

用例:ツェノンの逆理以來、この連続の問題が、少し大袈裟にいへば、近代数学における最大の課題であった。
『神仙道と科學』 1951年 中谷宇吉郎
語釈:ゼノン〔一〕が創案したいくつかの逆理の総称。特に、もっとも名高い次の逆理をさす場合もある。アキレスが亀を追いかけ、亀のいたところまで来たときには、亀はいくらか前進している。次にアキレスがそこへ来たときには、亀はまた前進している。以下同様であるから「アキレスは亀に追いつけない」というもの。「ゼノンの逆説」とも。

コメント:第二版には用例が載っておらず、投稿例(1939)よりも新しいですが、一例しかないので、とりあえず。文末に「(昭和二十六年十月)」とあり、中谷宇吉郎随筆選集第二巻(昭和四十一年八月二十日第一刷発行 昭和四十一年十一月二十日第三刷発行)429ページに「昭和二十六年十月」とあります。

編集部:2018年4月5日付けで、ねじり草さんに、吉田洋一『零の発見』(1939)から「ゼノンの逆理」の例をご紹介いただいていますね。

著書・作品名:神仙道と科學

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1951年

著者・作者:中谷宇吉郎

掲載ページなど:79ページ本文6行目〔イグアノドンの唄、昭和二十七年十二月二十日 發行〕

発行元:文藝春秋新社