日国友の会

うちぶせ【俯】

読者カード 項目 2024年01月24日 公開

2022年12月15日 ubiAさん投稿

用例:「椿の花といふものは、どうしてああ皆打ち伏せに落ちるものですか」と先生にきいたことに始まつたのださうである。
『札幌に於ける寺田先生』 1943年 中谷宇吉郎
語釈:〔名〕「うつぶせ(俯)」に同じ。

コメント:方言としてしか載っていないようなので。「思い出草」(「寺田寅彦随筆集第四巻」小宮豊隆編(岩波文庫)231ページ本文4行目)に「ところがこの二三年前、偶然な機会から椿の花が落ちるときにたとえそれが落ち始める時にはうつ向きに落ち始めても空中で回転して仰向きになろうとするような傾向があるらしいことに気がついて、多少これについて観察しまた実験をした結果、やはり実際にそういう傾向のあることを確かめることができた。」とあります。初出「『図解科学』第十七号」(昭和十八(一九四三)年七月一日発行)と「中谷宇吉郎集第四巻(岩波書店)後記」にあります。

編集部:第2版では、この語形では立項されませんでした。ちなみに、「うつぶせ」の語釈は「(動詞「うつぶせる(俯)」の連用形の名詞化)うつぶせること。また、その状態。うつむけ。うっぷせ。←→仰向き」となっています。

著書・作品名:札幌に於ける寺田先生

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1943年

著者・作者:中谷宇吉郎

掲載ページなど:121ページ本文6行目〔『樹氷の世界』、昭和十八年九月二十日 初版發行〕

発行元:甲鳥書林