日国友の会

ぬめごま【滑胡麻】

読者カード 用例 2025年07月06日 公開

2021年11月27日 古書人さん投稿

用例:ヌメゴマ アカゴマ 亞麻
『物品識名』 1809年 岡林清達/稿、水谷豊文/補編
語釈:〔名〕植物「あま(亜麻)」の異名。

コメント:遡ります

編集部:第2版では、『重訂本草綱目啓蒙』(1847)の例が早いのですが、さらに、38年さかのぼります。ちなみに、「亜麻」の語釈は「アマ科の一年草。中央アジア・アラビア原産で、ヨーロッパでは紀元前から栽培されていた。日本への渡来は元祿時代で、亜麻仁油をとるために栽培された。繊維用の栽培は明治時代に入って、北海道で開拓使によって成功したのが最初である。亜麻仁油用の品種は、やや寒地の粘土質を好み、おもに北海道・東北地方で栽培され、繊維用のものは熱帯を好む。高さ約一メートル。葉は長さ二~三センチメートルの線形またはササの葉形。夏、青紫色または白色の五弁の花が咲く。実は球形のさやとなり、種子は黄褐色の扁平な長楕円体で、亜麻仁油を搾る。茎からとれる繊維は、麻布地原料の大半を占める。ぬめごま。あかごま。いちねんあま。学名はLinum usitatissimum ▼あまの花《季・夏》」となっています。

著書・作品名:物品識名

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1809年

著者・作者:岡林清達/稿、水谷豊文/補編

掲載ページなど:44ページ下段5行目(「名古屋叢書三編 第19巻」、1982)

発行元:名古屋市教育委員会