日国友の会

いなむ【否】

読者カード 語釈 2022年04月27日 公開

2021年05月12日 ubiAさん投稿

用例:物質の不連續的構造は最早假說の域を脫して、分子や原子、なほ其上に電子の實在が動かす事の出來ないやうになつた。その上にエネルギーの推移に迄も或る不連續性を否む事が出來なくなつた。生物の進化でも連續的な變異は否定されて飛躍的な變異を認めなければならないやうになつた。
『厄年とetc.』 1921年4月 寺田寅彦
語釈:【二】〔他マ四〕否定する。(デジタル大辞泉「否む2」)

コメント:この語釈では載っていないようなので。初出(大正十年四月、中央公論)とあります。

編集部:第2版では、「承知しない。断る。いやがる。辞退する」の意味記述のみですが、これらが主体的な態度をあらわしているのに対し、「否定する」は、主体の判断には違いないけれども、対象についての判断という意味で区別されるべきですね。

著書・作品名:厄年とetc.

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1921年4月

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:579ページ本文5行目〔『寺田寅彦全随筆一』、一九九一年一二月四日第一刷発行〕

発行元:岩波書店