日国友の会

こうすい【降水】

読者カード 用例 2022年04月19日 公開

2021年05月05日 ubiAさん投稿

用例:大氣中の水蒸氣が凍結して液體又は固體となつて地上に降るものを總稱して降水と言ふ。其の中でも水蒸氣が地上の物體に接觸して生ずる露と霜と木花と、氷點下に過冷却された霧の滴が地物に觸れて生ずる樹氷又は「花ボロ」を除けば、あとは皆地上數百乃至数千米の高所から降下するものである。
『凍雨と雨氷』 1921年2月 寺田寅彦
語釈:〔名〕雨および雪、あられ、ひょうなど、大気中で凝結した水蒸気で地上に落下し、水になるもの。

コメント:第二版に載っている辞書類(1914)以外の文例(1924)よりもさかのぼるので。初出(大正十年二月)とあります。大正十年二月十一日東京朝日新聞では、「降氷」になっていますが、大正十年二月十一日の日記には、「朝日朝刊に先日送つた「凍雨と雨氷」が出て居るが降水といふのがみんな降氷になつて居るから速逹で訂正してやる。」とあるので、降水が正しいのでしょう。

編集部:第2版では、『英和和英地学字彙』(1914)の例が早く、文例としては寺田寅彦『伊吹山の句に就て』(1924)よりも3年ほどさかのぼることになります。

著書・作品名:凍雨と雨氷

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1921年2月

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:513ページ本文1行目〔『寺田寅彦全随筆一』、一九九一年一二月四日第一刷発行〕

発行元:岩波書店