日国友の会

でんし【電子】

読者カード 用例 2022年02月13日 公開

2021年04月07日 ubiAさん投稿

用例:前世紀の末頃迄は原子迄で事が足りて居たが、眞空中放電の硏究や放射能性物質の硏究から更に原子の內部構造を考へなければならぬ破目になつて茲にエレクトロンなるものが發見される事になつた。今日では殆んど此の電子の實在を疑ふ者はない。(198ページ本文4行目)
電子が一定量の陰電氣を帶びて居る事、其の質量が水素原子の質量の凡そ千八百分の一に當る事も種々の方面から推定される。(198ページ本文4行目)
『物質とエネルギー』 1915年 寺田寅彦
語釈:〔名〕(英 electron の訳語)素粒子の一つ。記号e 質量9.1090×10-28 グラム。陰電荷をもちエネルギー約0.511 MeV 原子を構成する粒子の一つで原子核の周囲を回転している。原子の電子数はその原子番号に等しい。一九世紀末、真空放電による陰極線粒子として発見された。エレクトロン。陰電子。

コメント:第二版の用例(1921)よりさかのぼります。文末に(大正四年頃)とあります。

編集部:第2版では、寺田寅彦『春六題』(1921)の例が添えられていますが、さらに、6年さかのぼることになります。

著書・作品名:物質とエネルギー

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1915年

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:198ページ本文4行目、198ページ本文4行目〔『寺田寅彦全随筆一』、一九九一年一二月四日第一刷発行〕

発行元:岩波書店