日国友の会

しょくばい【触媒】

読者カード 用例 2021年11月17日 公開

2021年01月17日 ubiAさん投稿

用例:化學で所謂觸媒(カタライザー)が、それなしには起りにくい特殊の化學作用を誘發する役目を勤めることがある、それと同樣に、かうした隨筆は時としては讀者の內部にある二つのものの間に、或は讀者の內部と外界との間に、起るべくしてしかも適當な媒介の無い爲に起らないでゐるやうな結合作用を誘發する機緣を提供することがある、(中略)讀者は試にこの特殊な「觸媒」の接觸作用によつて〔昭和九年(1934)十二月一日〕
『藤原千尋宛寺田寅彦書簡』 1934年12月1日 寺田寅彦
語釈:〔名〕(1)化学反応の速度をはやめる作用をもち、反応後もそれ自身は変化しない物質。アンモニア合成の鉄触媒、硫酸製造の五酸化バナジウム、アンモニア酸化の白金など。酵素もまた有機の触媒である。

コメント:第二版では辞書類(1900)以外の用例が載っていないので。書簡末尾(十二月一日)。

編集部:第2版では、桜井錠二・高松豊吉『稿本化学語彙』(1900)の例が添えられています。

著書・作品名:藤原千尋宛寺田寅彦書簡

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1934年12月1日

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:312ページ本文16行目〔『寺田寅彦全集第十七巻』、一九五一年九月五日第一刷発行、一九八六年一二月五日第二刷発行〕

発行元:岩波書店