きんかんあたま【金柑頭】
読者カード 用例 2016年09月05日 公開
| 用例: | 光秀には、「金柑頭っ」と叫ぶ。藤吉郎も光秀も髪の質のやわらかすぎるたちで、両人ともすでに髪が薄くなっていたが、その薄くなりかたがひどくちがう。藤吉郎は髪が擦りきれたようにまばらに薄くなり、その点、禿ねずみとは言い得て妙であろう。 光秀の若禿(もはや若くないが)はその点、頭のてっぺんがほとんど地肌をみせ、月代を剃らずにすむほどである。その地肌が赤く艶めいて、その色といい形といい、金柑にそっくりであった。 |
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| 『国盗り物語』 1971年 司馬遼太郎 | |
| 語釈: | 〔名〕毛髪がなくて金柑(きんかん)のように赤く光った頭。はげあたま。きんかんあたま。きんかつぶり。金魚頭。きんか。 |
コメント:古い用例ではないので採用にはならないと思いますが、「金柑頭」ということばを知ったのはこの作品なので投稿してみました。文庫本しか手元にないのですが、初出はサンデー毎日の連載だそうです。
編集部:第2版では、浄瑠璃『蒲冠者藤戸合戦』(1730)からの例が早く、他に洒落本の例が添えられています。一方、同義の「きんかあたま」もう少し早く俳諧『鷹筑波集』(1638)が早い例として添えられていますが、他に、浮世草子、浄瑠璃など近世の例が4例添えられています。
著書・作品名:国盗り物語
媒体形式:単行本
刊行年(月日):1971年
著者・作者:司馬遼太郎
掲載ページなど:新潮文庫版(四)-織田信長(後編)-336、337ページ
発行元:新潮社
