日国友の会

うつす【移・遷】

読者カード 用例 2017年07月25日 公開

2017年07月13日 monoさん投稿

用例: 憎悪の感情は、どっちか優越の意識を持ってゐる以上、起したくも起されない。馬琴も相手の言ひぐさが癪にさはりながら、妙にその相手が憎めなかった。その代りに彼自身の軽蔑を、表白してやりたいと云ふ欲望がある。それが実行に移されなかったのは、おそらく年齢が歯止(はど)めをかけたせゐであらう。
『戯作三昧』 1917年11月 芥川龍之介
語釈:〔他サ五(四)〕〔一〕事物をある位置から他の位置に変える。(9)物事を積極的な行動の段階に進める。

コメント:(青空文庫の)底本と初出が以下のとおりなので、さかのぼります。
底本:「日本の文学 29 芥川龍之介」中央公論社、1964年10月5日初版発行
初出:「大阪毎日新聞」1917(大正6)年11月

編集部:日国の底本は岩波書店の全集ですが、それが依った『傀儡師』(新潮社、1919)が国会図書館のデジタルコレクションで確認できましたので、漢字は新漢字(当用漢字)に、仮名遣いは旧かな、ただし拗音促音は小文字に訂正しました。

著書・作品名:戯作三昧

媒体形式:その他

刊行年(月日):1917年11月

著者・作者:芥川龍之介

掲載ページなど:221ページ〔芥川龍之介『傀儡師』、1919〕

発行元:新潮社