日国友の会

ほうしょ【奉書】

読者カード 用例 2015年02月26日 公開

2014年03月27日 古書人さん投稿

用例:十一日。甲辰。(前部分省略)又前年奉書金泥法華経一部。此度奉書弥勒経三巻。阿弥陀経。(以下省略)
『御堂関白記 上巻』 1007年8月11日 藤原道長
語釈:(1)古文書の様式の一つ。広く主人の意をうけて従者がみずからの名を署して出す文書をいう。ふつう、本文書留に「依レ仰、執達如レ件」「綸旨如レ此」のように上位者の意をうけたまわって出す文書であることを明らかにする文言があり、また、日付の下に書かれる名目上の差出人である奉者の位署の右下に「奉」の字を小さく書き加えてあることが多い。命令を下す上位者の地位・身分によって、奉書は綸旨(天皇の奉書)・院宣(上皇)・令旨(りょうじ=親王など)・御教書(三位以上)と特別の呼び方をする。本来、書状と同様の私的な文書として発生したが、上位者の政治的な地位によって内容が公的になる場合は公文書の性質を帯びるようになり、公文書としての側面が分化し固定していった。綸旨・院宣・御教書などの奉書は上位者の名をとって関白家御教書のように呼ばれるが、その他の場合は奉者の名によって、大江広元奉書・幕府奉行人奉書のように呼ばれる。後には、文書の一種の美称となり、正しくは直書(じきしょ)である室町将軍の「御判御教書(ごはんのみぎょうしょ)」もその名でよばれた。また、寺院などの文書にも奉書形式にとらわれないものが多い。

コメント:解釈1の事例で遡ります

編集部:第2版では、『明月記』文治四年(1188)四月二四日付け記事からの例が添えてありますが、さらに、181年さかのぼることになります。

著書・作品名:御堂関白記 上巻

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1007年8月11日

著者・作者:藤原道長

掲載ページなど:152ページ

発行元:日本古典全集刊行会